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【映画】デンデラ/姥捨山の続編はパワフルなばあ様のユートピアだった

2016/07/24

簡単なあらすじ

むかーしむかし、とある村では一定の年齢に達した老人たちを山に捨てる風習がありました。老人たちもそれを受け入れ、家族と別れて山へと置き去りにされるのでした。厳しい環境の雪山に1人残され、そこでただ死を待つのです。

山へと捨てられた主人公のカユ。が、死を覚悟した彼女の元に救いの手が差し伸べられるのです。

目を覚ましたカユが見たのは、何年も前に捨てられたはずの者たちの元気な姿。山奥に作られたその小さな集落では、捨てられた老婆たちがひっそりと生き延びていたのです。

そして、カユは「デンデラ」と呼ばれるその集落を作ったメイから驚くべき目的を聞かされます。

彼女たちは、自分たちを捨てた村へ復讐するために、襲撃の準備をしているというのです。

デンデラ

2011年 日本
監督:天願大輔 原作:佐藤友哉
出演:浅丘ルリ子、倍賞美津子、草笛光子、山本陽子、山口美也子

元気な婆さんのパワーの源は復讐にアリ!
※ネタバレ含みます

ハイテンションなばあ様たちによる大量殺戮映画を期待していましたが、大分違いました。

山に捨てられた婆さんたちが楽しく第2の人生を過ごしているかと思いきや、ばっかやろうあいつらに復讐するんだよ、てなもんです。人に対する怨みとか憎しみって、生きのびる!という強固な感情を生みやすいんでしょうかね。

意気込んでいるリーダーのメイはともかく、作中でも語られますが他の婆様たちはあまりそこにこだわってもいないようです。引っ張って行ってくれる誰かがいて、自分に他に何もなかったから「じゃあ」て感じでしょうか。

実際、メイの思惑どおり、村にたどり着いたとして、彼らの技術で言うような復讐劇が達成できたのか、というと難しいと思います。貧しいとはいえ、村には男が大勢います。そして機動力だって老婆とは比べ物にはならないでしょう。

最初は驚くでしょうが、制圧されてしまうんじゃないのかな、と悲しい結論に至りました。
設定はなかなか破天荒ですが、婆様たちの力量とかはなかなかにリアルなのでね……。

巨大な母熊を前にして、なんども戦いを挑むものの、そのたびに犠牲者が増え、熊をしとめることもできない。彼女らの掲げる復讐というものが、いかに現実的でないかが証明されているようで切なくなります。

 

ただ彼女たちが自ら熊に挑む姿を見ていると、きっと村で生きていたときよりも、デンデラの生活はずっと彼女たちの本当の姿でもあったんじゃないかな、なんて。

女で集まった時のおおっぴらな本性みたいなものは、「村」という狭くて窮屈な場所では発揮されにくかったりするものです。女ばかりで、みんな同じ境遇で、「あ、なにアンタも捨てられたのか! ようきたようきた!」ていう空気なんです、デンデラは。

過酷な世界でも、そこにある自由を、彼女たちは楽しんでいるように見えました。

だからこそ、メイの掲げる復讐に皆「いいじゃん、やろうよ」て感じに賛同してたんだろうと思うんです。

でも私はあえて言いたい! 婆様だらけのエクスペンダブルズがあってもいいじゃない!

この中にひとりぐらい、凄腕の猟師でした、とか、すげー格闘術もってます、とかあっても良かったのに……なんて。
婆さんだらけのエクスペンダブルズ。想像するだけで楽しいです。

 

村の風習に従い、大人しく捨てられた老婆たち。
しかし彼女たちはそれぞれに生き延びるためのスキルを持っていた。
従属するだけの人生にウンザリし、捨てられたことで生きることへの執着に目覚めた彼女たちは、村を滅ぼすために、入念な準備を開始するのだった……。

 

婆さんみんな、それぞれにバトルのスキルが高くて、あるものは弓の名手、あるものは剣術使い、あるものは……みたいな。

 

いや、このすんごいキャスティングならさ、それはそれで面白かったと思うんです。だって超観たいだろそういう映画!

公開当時の記事とか探して読んだんですが、そこに載ってる写真がみなさまお美しいんですけど、本編だともう誰が誰やらな老けメイク。日本の映画やドラマでおなじみな方々なはずなのに本編だけでは一瞬わかんないぐらいなんですよ。

誰か、「続・デンデラ リベンジ」を撮ってくれ。 ※溢れ出るB級感

 

追記)あとね、熊さんのハリボテ感には目をつむろう……。心の目で補正するのです。

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