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【映画】ディセント/逃げ場のない洞窟、中に潜む怪物、女同士の確執……

2016/09/23

簡単なあらすじ

事故で夫と娘を亡くした主人公サラ。
事故から1年後、心の傷が癒えないサラを心配した友人たちのは、仲間でのケイビングにサラを誘います。アパラチア山脈の観光地のような洞窟の予定が、仲間の一人の好意による予定変更で、最悪の事態を招くことになります。

ディセント

2005年 イギリス
監督:ニール・マーシャル
出演:シャウナ・マクドナルド、ナタリー・メンドーサ、アレックス・リード

※ネタバレ注意!

洞窟という場所の閉塞感と、展開のハラハラ感の相乗効果がすごい

女性グループでケイビング、というのもまた珍しいですよね。ホラーといえばお約束と化したあまり意味のないお色気とか、男女のゴタゴタとかが皆無。

そこにあるのは女同士の友情と、ねっとりとした腹の探り合いです。

内容はごくごくシンプル。
女性アウトドア好きグループが洞窟探検に出かけたら、崩落が起こり引き返す事ができなくなる。そこにはいつから存在するかわからない人を襲う生き物がいた。出口がわからない、仲間が殺される、モンスターは大量にいる。どうする!? というわけです。

洞窟の中の閉塞感と、その内部にいるわけのわからない怪物、というのがうまく合わさってすごい緊張感を生んでいます。

単純にあの洞窟内部で、外に出る方法を見つけられない、というだけでかなりの恐怖ですよね。

イメージ洞窟というと、岩穴をウロウロ、というところですが、いわゆるケイビングというやつは、一人がギリギリ通れるレベルの穴を無理やり通ったり、ロープを駆使して登ったり降りたりとかなり危険です。

精神がまだ安定していない人間をそんなところに連れて行くなよ、と真っ先に突っ込みたいところですが、もともとの予定では彼女たちの力量なら楽勝レベルの洞窟の予定だったわけです。ジュノの好意でまさかの展開になってしまうのがまた皮肉です。

主人公、サラと友人のジュノの単純でありながらフクザツな事情

主人公であるサラは事故で夫と娘を失い、自分一人が助かってしまった。心配する友人たちの一人がその夫と不倫関係にあった、なんてもうこれは分かりやすい伏線。が、これが全編に渡って効いてます。

観ている側はそういう裏事情が分かっているので、気づいていないサラに対して妙な罪悪感を持って接しているジュノの微妙な空気がヒリヒリします。

友達の旦那と不倫なんて! と思うんですけど、話が進んでいく中で、ジュノはジュノで葛藤もあるし、不倫とはいえ好きだった相手を事故で亡くしたのは同じ(?)です。しかも、それを大っぴらにできるサラと秘めて悲しむことしかできないジュノ。

わー複雑。

これでジュノがもっと嫌な奴だったら話は簡単なんですが、そうはいきません。

旦那と不倫してたけど、サラに対する友情はあった

ジュノとサラの夫との間がどの程度の物だったかは語られません。ジュノとサラのやりとりを見ている限り、ジュノの方にすっごい悪意があって「友達の旦那を奪ってやろう」みたいなものも感じないんですよね。
ジュノはジュノで、サラの旦那の事を1年経った今でも引きずっているようですし。 結果、嫌いになれない人でした。

事故のような状況で友人を殺してしまい、それをサラに誤解されたあげくに不倫のことまで知られてしまう。全てが最悪のタイミングです。すごく気の毒。

不倫関係はたしかに許せないことではあるんでしょうが、それがここで効いてくるかー、と複雑な心境です。
ああいう場所でサラに夫との関係を知られてしまったのは、自業自得とは言え切ないなぁと思ったのでした。全部が悪い方につながって、あの結末ですからね……。

量で攻めてくる地底人

そういった女同士のドロドロした部分もありつつも、壮絶なバトルものとしても成立してるのがすごいです。覚醒したと言っても過言ではないジュノとサラ。強すぎて地底人がんばれとちょっと思ったよ。

しかしこの地底人の造形が絶妙なんです……。
ギリギリ人間ぽさが残っていて、でも確実に違う異形で、それも相まっての嫌悪感がすごい。

見た目のインパクトはかなりあるものの、攻撃力はそこまで高くはなく、量で攻めてきます。一体どれだけいるのか分からない彼らを相手にしつつ出口を探す。絶望的状況です。

続編については……あまりお勧めできない

ちなみに、続編も制作されています。

ディセント2。これはお勧めしません……。

一応説明しておくと、ちゃんとキャストも引き継いだ続編です。正当な続編です。が、どうにも脚本が悪いのか……どうしてこうなった感がすごいです。

1作目がすっごく面白かったら2作目は例外なくコケる、というセオリーをしっかりと踏襲しております。

気になる方はどうぞ、ですが、本当にお勧めしません。

 

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