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【映画】遊星からの物体X/隣にいるのは本当に仲間なのか? 最悪の疑心暗鬼映画。

簡単なあらすじ

アメリカの南極観測基地に一匹の犬とそれを追い、銃撃するヘリが近づいてきます。ノルウェーの観測基地の隊員らしいのですが、銃撃を止めないため、やむなく射殺します。ノルウェー基地で何が起こったのか調査するため、数名の隊員で基地に向かいます。荒れ果てた基地には、自殺したと思われる隊員の遺体、何かを切り出した氷の塊、そして外には変形した人間のようなものが燃やされています。
何かが起こった事は間違いないのですが、原因が分かりません。基地にある資料と、燃やされた遺体を持ってアメリカ基地へと戻ります。

その夜、保護されたノルウェー基地の犬に異常が起こるります。それは犬の形に擬態した別の生き物で……。

説明不要の名作SFホラー。
こういうの大好きよ。ジョン・カーペンター万歳!

隣にいる仲間は、はたして人間か?

脱出が難しい南極基地という舞台で、突如転がり込んできた乗っ取り系生命体による混乱を描いています。そりゃ面白いわ。

襲った相手を取り込み、それに擬態するエイリアンは定型をもたない。体中から触手を伸ばし、自在に変形し、口のようなものがあったりなかったりする。体液が一滴でもあれば相手を取り込む事が出来てしまうのです。エイリアンといってもどこにその意思があるのでしょうか。

そういった細かな事には回答はなく、ただただ人間を侵略するものとしてだけ描かれます。何かもう見た目で意思の疎通とか無理じゃん? が溢れ出ているんですからしかたがないです。生命体としての本能で生きているとでもいいましょうか。
おそらくは彼らは繁殖する事それ自体が目的で、別に人間をどうこうしようとかいう明確な目的なんてないんじゃないのかなって。ただただ生命の本能に従って生存するためだけにそうしているとか。

っていっちゃうと、わざわざ宇宙船的なものまで作って南極脱出を企てるあたりが不思議なんですけどね。そこはそれ、人間と入れ替わることで知能も増幅されるとか? そこで「もっと生命体のいるところへ!」みたいな本能が働くとかかな。

まぁ細かい事を考えるのはあんまり得意じゃないんでこの辺にしときましょう。面白いのには変わりがない。

とにかく乗っ取りのプロセスがなかなか早い事と、体液の一滴でも接触すればやられちゃうって言う感染力(?)の強さが際立ちます。おかげで、仲間内で誰が人間なのか、疑心暗鬼だらけになります。生命体の危険性に気づいた仲間は錯乱するし、疑心暗鬼のおかげでお互いにギスギス。誰も信用できません。

さっきまで協力的だった仲間が、正体を知られた瞬間に突如変形しだすっていうのがまたインパクトが強いんですよね。もう仲間じゃないからね!ってぐあいにすぐに襲ってきます。まぁ人間側も即刻焼き払うから同じですけど。

なまじ乗っ取られて「ふはは地球人の諸君」とか言い出すタイプの地球外生命体じゃないので、本性出した瞬間に「焼けー!!」ってなるのはシンプルでいいですね。
ここで「君たちは自分たち以外の生物は生き延びるべきではないと考えるのかい?」とか「僕らだってこうしないと生きて行けないんだよ」なんて語り出したら話でかくなるしね。あと燃やし辛くなるし。ほら、寄生獣的な。

年月を経ても楽しめるのがこの作品の魅力

確かに、時代を感じる部分はあります。
今だったらもっと盛大にCGフル活用でやれるでしょう。ところがこちらは特殊メイクやらなにやらで実際に作っているものですから、すっごいですよ。立体物の生々しさといいますかね……。チープさがまた魅力的なんです。モンスター系のホラーに言えるんですが、すべてCGでも説得力のある映画が出来るようになってきていますが、スーツアクターが演じるモンスターは重みがまた違うんですよ。実際にそこにあって動く存在感がすごくいいんです。

わたしは特に心臓マッサージのシーンが好きです。いいシーンですよね。初見のときは本当にビックリした。まさかあそこで腹が開いてパクってされるなんて思わないじゃん! こういう驚きはSFホラーの醍醐味ですよ。殺人鬼が潜んでる系とは全く別のサプライズですよね。ああ楽しい。
しかもそのあとに火炎放射器で燃やされてるのに首だけで逃げて行こうとするっていう……。いやーこのシーン考えた人はすごいですね。のびてちぎれるときの管みたいなのが気持ち悪い緑色っていうのもまたナイスチョイスです。足生えてカサカサ逃げてくとこも最高ですよ。あのフィギュアあるなら欲しいわー。

このシーンはメイキングも面白いんです。DVDに収録されていますが、ここを撮影した時の話が大変そうでした。でも特殊メイクの人がスッゲー楽しそうに語るのでニコニコして見ちゃいますよ。「こういうの大好き!」が前面に出てる人っていいですよね。

最後の方の、地下で隊長が襲われるシーンも好きですね。無表情に顔に指突っ込まれて同化していくっていう、グロいようなそうでないような不思議な襲い方が独特の気持ち悪さで良いんですよ。「え? これなにされてんの??」と画面を凝視しちゃうシーンて印象に残りますね。だいたいが「ぐげげえっ」って感じのシーンなんですけど。だからこそ気になるっていうか。

この前日譚が公式に何十年も経って制作されたんだぜ!

こういうのって心配じゃないですか。だいたいが「止めときゃよかった」系で終わるんですけど、これは違います。
自殺した隊員の遺体、切り出された氷、外で発見した変形した死体……。この本編に繋がる物語としてきっちりと描かれているのです。

もちろん、独立した話としてもしっかり完結しているのですが、元のこちらを観てからだと「おおおおこれは!!!」となる事請け合いです。

主人公が女性で、その彼氏っぽい人も出てきたりするので、まさかのいらんラブストーリー展開かと一瞬警戒しちゃいますが、そんなこともなく、容赦なくゴリッゴリにやってくれる。本当にね、こういうの大事ですからね。つうか彼氏(暫定)の役立たずっぷりがすごくて笑っちゃうけども。

ファーストコンタクトの方を観ると、もう一回こっちの本編も観たくなりますよ。答え合わせって楽しいよね。「うわぁ繋がった!」っていう楽しさがたまらないです。

 

 

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