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【映画】残穢(ざんえ)—住んではいけない部屋—/ネタバレバージョンのレビューです。ご注意!

2016/07/10

ネタバレ含む感想です。ご注意下さい!

こちらはネタバレ版の感想です。
まだ映画を未見で、どんな感じか知りたい、ぐらいの方はこちらの記事をどうぞ。ネタバレに触れずに感想を書いています。

【映画】残穢(ざんえ)—住んではいけない部屋—/小野不由美原作、残穢観てきました。

はい、ではネタバレ考慮なしの率直な感想バージョンです。あらすじとかもスルーでいきまーす。

とにかく謎が解ける過程が面白い! 超盛り上がります。

地縛霊という言葉があるぐらいですから、必ずしも部屋に限った話じゃないんですよね。土地に憑く、というか今回の場合は土地が穢れた、というところですかね。
建物からはなにも因果が出てこず、マンションが建つずっと前の話になり、さらには……という展開にゾクゾクしましたよ。

佐々木蔵之介さん演じる作家さんが絡んできてから話がどんどん広がっていくのが本当に面白くて、怪談話好きにはたまらないものがあるんじゃないでしょうか。

ミステリの謎解きとはまた違っていて、背景が明らかになればなるほど不安が増すんですね。連鎖がどんどん恐怖を煽ってくる感じ。謎が解けても安心しないし、原因が分かっても解決しない。そこがホラーとミステリの違いです。

特に過去の住人のゴミ屋敷のおじいさんが、ゴミ屋敷になった原因はもしかしたら……という話の流れは「ああなるほど」って腑に落ちるんですよね。どんどんつながっていくこの不気味さ! そんなのが延々と続くわけです。面白いじゃないですか。
特に中盤あたりでボロボロでてくる関連話の加速はこの映画のピークです。

原作未読で映画を見たんですが、見てなくてよかったーというのが正直な感想です。
これはなにも知らずにあの流れを味わうのが最高でしょう。読んじゃった人ごめんなさいね。

なので、大詰めの発端となった家を訪れるのはまぁおまけみたいなものですね。この映画の特性上当然なんですが、心霊的な出来事に襲われるわけでなし、首の痛みも肩すかし感でちょっとなぁって感じで。
あの家の主人がただの悪趣味な人じゃなくて、というのは納得でした。

流れが楽しすぎて結末に不満が残ります。

結末のあの演出は余計じゃないかなーと思ったんです。1人会社に残った編集の人が襲われちゃうとこ。

というのも、ああいうわかりやすいホラー展開を極力排除した話じゃないですか。なんかあそこだけ展開として浮いているっていうか。

怪異を探る中で彼らもあの因果に巻き込まれていくっていうのは面白いと思うんですよ。語るだけで呪われる、という話も出てきましたし、取扱注意の怪談話であったわけですから。実際に引っ越していった隣の家族はあんなことになっちゃったわけですし。

過去をたどる中で、怪異の影響を受ける人とそう出ない人は確実にいるんですよね。同じマンションに住む主婦の人たちと子どもたちの描写していますから。で、最後に主人公に電話が来る、というのもありです。これから彼らになにが起こるのか、という不安を大いに煽ってきます。

そのくらいの匂わせで十分なんですよ。
オープニングの怪談話と絡めて、あの編集の人のシーンにつなげたんでしょうが、襲われるのがあの彼っていうのがねぇ……。ほんとちょっと絡んだぐらいじゃないですか。なんで彼?っていうのもあります。

もうほんとここだけ惜しいんです!
結末をもうちょっとこらえて怪談に徹してくれたらよかったなぁって。いかにもっていう幽霊登場は似合わないです。するにしても、ここまで露骨じゃなく、受け手側の妄想を刺激する感じに押さえるべきだったんじゃないかと。

堅実に堅実に作られた怪談映画だったのでそこが本当にもったいなかったです。

あれだけ過去を引っ張り出した人たちが、一番微妙な立ち位置の編集者くんだけが直で犠牲になるっていうのはなんとも。だってお隣さんの惨状たるやひどいもんじゃないですか。
主人公はこれからどうなるかっていうのを残しましたが……。

ホラー映画雑感など。

どうかヒットしてほしいものです。ブームじゃなくていいから、堅実なホラーの土壌が出来上がってほしいんですよ。

日本のホラーはどうしても一過性のブーム扱いなことが多く、貞子のキャラ化の酷さがそれを物語っています。あれはあれで面白いですが、ああもギャグ要員になっちゃうと本編真面目に見れなくなっちゃいますって。

洋画のホラージャンルの充実っぷりは、大作ではなくても堅実にストーリーが練られ、映画としてまともに作られているところです。
ホラー・フォーマット的なお約束はありますけど、それも「あるある」な作品以外では適用されてはいないんです。

ホラー小説はかなり充実している日本で、なぜこうも映画だけうまく発展しないのかが疑問なんですよね。

わたしが洋画ばかりなのも、邦画はホラーの選択肢が少なすぎるっていうのが一つの要因です。現実離れした話は洋画のほうがすんなり入れるっていうのもあるんですが。

昨今のアイドル映画の流れをだけでも、なんとか脱してほしい今日この頃。

原作のレビュー記事もあります

小説のレビュー記事はこちら
【小説】残穢(ざんえ)/実話なのか小説なのか不安になる作品。

映画よりノンフィクション感が強い原作。
読んでから映画をもう一度観ると発見も色々ありますよー。

 

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