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【映画】1408号室/部屋が全力で襲いかかる! タイムリミットは1時間。

2016/07/25

あらすじ

怪奇作家のエンズリン。心霊現象が起きるホテルを取材して本にまとめている彼は、イマイチパッとしていません。

そんな彼の元にドルフィンホテルという老舗のホテルの「1408号室」を指示する不可解なはがきが届きます。疑いながらもホテルに連絡を入れますが、予約を受けてはもらえません。

出版社から手配してもらい、ホテルに予約を入れることに成功すエンズリンでしたが、ホテルの支配人は過去に1408号室で起きた多くの事件を話し、部屋に宿泊しないで欲しいと説得します。これまで、部屋に泊まって1時間もった宿泊客はいないというのです。

エンズリンはそれに取り合わず1408号室へ宿泊することを希望します。支配人は根負けし、エンズリンは1408号室に宿泊することになりますが、彼は生きて朝を迎えることができるのでしょうか……。

1408号室

2007年 アメリカ
監督:ミカエル・ハフストローム
出演:ジョン・キューザック、サミュエル・L・ジャクソン、メアリー・マコーマック

部屋の中でありとあらゆる酷い目に遭いまくる主人公、エンズリン

正当派なホテルの怪奇ものかと思いきや、幽霊もへったくれもないパワフルかつ行動的で殺る気に満ちあふれているお部屋でした。

まずは小手調べでチョコレートのサービスから始まりますが、そんなぐらいじゃあ引っ込みませんよと不遜なエンズリンさん。
オメーがその気ならこっちも本気出しましょうと部屋も腕まくりです(イメージ)。1時間で決着付けまっせ! という具合にカウントダウン開始。さすがフツーの宿泊客とは待遇が違う。

並の怪奇現象なんてクソだ! と言わんばかりに出し惜しみなくアレコレしかけてくるお部屋に、主人公のエンズリンさんもタジタジ。割と早い段階で白旗を上げ、逃走を図ります。が、そんな手のひら返しで許してくれるようなお部屋じゃありません。

めっちゃ挑発してたのはエンズリンさんの方なので、まぁ、しょうがないよね。うん。簡単に許してくれるわけないじゃん? だって今まで宿泊客を全員1時間で仕留めてきたわけだし……。

そこで諦めないエンズリンさんは、窓から逃げようとしたり、向かいのビルに助けを求めたりと大忙しです。
しかしその程度の抵抗はお部屋側も予測の範囲内。さらりとかわしてエンズリンを絶望させます。いやーやることがえげつなくて好感が持てるお部屋ですね! 泊まりたくはないけど。

「なぜ殺さない?」というエンズリンの問いに答えるフロント係の声は「お客様の自由意志を尊重しております」と答えます。この部屋は宿泊する者を死へと追いやるが、あくまでも本人の意思で命を絶たせるということでしょうか。でも過去の宿泊客で「溺死」って人がいるんだよね。人によるってことでしょうか。
単純にエンズリンがいけ好かないとか、やたら粘るから「1408号室」も本気出してきたっていう可能性もありますよね。こいつだけは「負けた」っていわせたる! みたいな? うーん、意味深(どこが)。

主人公と部屋との攻防

言ってしまえば、映画の大半が主人公がひとりで右往左往しています。なんとも滑稽に感じられますが、どこか強がりな部分が見え隠れする彼の行動は微笑ましくもあります。
作家なので、メモ代わりに常にレコーダーに話す彼は完全に独り言おじさんなんですが、まぁ作家なのでいいのです。それに一人だからしゃべってないとなにやってるのかとか、なに考えてるのかとかわかんなくなっちゃいますからね。それを思うと、脚本書く段階で作家に設定したのも納得。普通の人部屋でべらべらしゃべんないもんなぁ。今だったら「Hey! Siri!」だったのかな。

主人公は狭い部屋の中で、様々な目に遭います。手を挟んで怪我をしたり、熱湯ぶっかけられたり、窓から落ちそうになったり、冷蔵庫あければミニチュアサミュエル君がいるし、あげく過去の傷とまで対峙するハメになるその姿は哀れですらあります。が、彼もこれまで沢山の幽霊ホテルに泊まった経験があるのです。簡単にはへこたれません。従来のナニクソ根性があるのか、部屋にどれだけ翻弄されても決して諦めないのです。

ただただ怪現象(幻覚含む)で主人公を翻弄する1408号室ですが、そこに人格を感じさせるのはこの主人公との攻防が面白いからですね。

エンズリンの悪戦苦闘がとっても楽しいこの映画ですが、ただひとつだけ欠点があります。それはぜんっぜん怖くないということです。
でも、面白いんだよね……。ホラーって不思議だわー。
幽霊屋敷とか、フツーのオカルト作品に飽きた方なんかはスパイス的に楽しめる作品ではないでしょうか。あまりにも攻撃的かつ行動的なお部屋が楽しくなっちゃうこと間違いなし。

支配人が話すこの部屋での出来事ファイルが大変に魅力的

サミュエル・L・ジャクソンがホテルの支配人として登場。この映画の価値はここのふたりのやりとりにあると言っても過言ではありません。

心霊作家ですが、その手の話を一切信じていない主人公。今回のこの部屋も眉唾で、ホテルがただもったいぶっているだけだと決めてかかります。が、支配人は本気で、「死ぬから泊まらせたくない」と言います。というのもその部屋では56人もの人が亡くなっているからです。
事件事故に関しては調べていた主人公でしたが、自然死まで含めると倍近くなるその人数にさすがにたじろぎます。

それでも泊まる言い張る主人公に見せるのが部屋で起きた事件を記録したファイル。これじっくり読みたい! 素敵小道具です。

この映画は登場人物が少なく、ほぼ主人公がひとりの場面です。が、いわばちょい役に近いこの支配人がなぜジャケットに載っているのかは映画を見れば理解できます。単なるサミュエル・L・ジャクソンの知名度だけじゃないはず。

このために観てもいいぐらいです。
グロとかは苦手……という方にもおすすめです。

スティーヴン・キング原作ということで、原作本を読もうかと思ったらKindleないのか……。うーん……残念。

 

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