つぶらいん

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【映画】ミラーズ/廃墟となった百貨店に封印された過去

2017/01/23

事情があって廃墟の百貨店の警備員になった元警官が、鏡の中に潜む何かにまとわりつかれるお話。
百貨店の廃墟っぷりが見事なので、そういうのがお好きな方にはおすすめです。

私的「こんな死に方したくない」ランキング上位のシーンもありますので、グロ系をお好みの方にもいいですね。

キーファー・サザーランドがどうしてもジャック・バウアーで気が散ります。わたし24見てないんですけど。イメージって怖いですね。

あらすじ

火災で廃墟となった老舗の百貨店の管理人になった元刑事のベン。
見回りの最中、鏡の中に火災の幻を見ます。そしてベン自身もリアルに炎に焼かれる幻覚に襲われます。同居する妹に話しても幻覚だと諭されるばかり。そんな中ベンの前任者だった男が自殺していることを知ります。
現実を浸食するような幻覚に悩み、調査するベンでしたが、その危険は家族にも及んでしまいます。

ミラーズ

2008年 アメリカ
監督:アレクサンドル・アジャ
出演:キーファー・サザーランド、ポーラ・パットン、エイミー・スマート

内容は地味めだけどグロ度が意外と高い。そしてバウアーさん(仮)が主人公にしては気性が荒すぎていただけない。
一部内容のネタバレあります。ご注意下さい!

とにかく終始カリカリしているジャック・バウアーさん(違)

前職を辞めた原因がどうやら誤射による死亡事故らしく、それを思い悩んだベンはアルコール依存症になってしまっていたようです。リハビリも進み、現在は断酒をして新しい仕事も見つけました。がんばって再スタートです。
ところがそんなベンのがんばりも裏腹に、再就職先が化け物が巣食う廃墟っていう間の悪さ。うーん、かわいそう。

別居(離婚はしていない?)している家族とも上手く入っていないけど、お互い愛情もあり、心は離れていない様子。ベンが社会復帰できるかどうかで今後が決まるのかもしれない、みたいな感じでしょうか。
そんな兄を引き受けて同居してくれている妹もいて、けっこう恵まれてるから根っこは悪い人じゃないと思う。

おまけに、職を離れた仲間のためにフルで警察の設備や権限使って資料集めてくれる元同僚まで登場。十分ですよね。

「もうちょっと待ってやれよ」とベンに同情する

どうやら鏡の中の何かは「エシカー」って人を探しているらしいので、必死に探します。元同僚に頼んでありとあらゆる資料からエシカーを探します。
過去に何度もこの百貨店の鏡に捕われて死亡した人がいるようで、その中のひとりは家族を殺害した容疑で逮捕されています。しかし彼の証言では殺したのは自分ではなく「鏡」だと主張しており、その証言ビデオも残っていました。そこでも同じく出てくる「エシカー」。
鏡によって殺されてしまった人々は結局のところそのエシカーを探せなかったようです。

必死にエシカーを探すベンでしたが、その間も家族にちょいちょいちょっかいをかける鏡の中の人々(?)。
君らが邪魔しなかったら、ベンさんもっと効率よく探してくれると思うんですが……と思わなくもない。効率化を叫びつつ、いちいち仕事中にちゃちゃ入れてくる上司みたいだよね。

感情移入しにくいかも。

しかしこの主人公はちょっとばかしエゴが強すぎる。悪い奴じゃないんだろうなっていうのは、なんとなく分かりますが、行動がねぇ……。
別居中の奥さんのところに押しかけたりするシーンで奥さんに言われてる通りなんです。「俺の意思」での行動が多すぎて、なんともその感情の起伏の激しさにこっちが引くわっていう。

なので、後半の物語の確信に繋がるシーンでの自己中(家族のためだけど)っぷりにも若干引くわけですよ。家族のために一生懸命なのよ、と言えば美しい話かもしれませんが、じゃあ変わりに犠牲になる方は?と思うんです。

序盤で子どもの誕生日に家に行って奥さんと揉めるところで、「俺に子どもの誕生日を祝う権利はあるだろ」(うろおぼえ)的なことを言ってるんです。そういう問題じゃないのは映画観てる全員が分かるだろってとこなんですけどね……。
ちょっと感情移入という点では厳しいかもしれませんね。

前半と後半のギャップがでかい

冒頭の前任の警備員のシーンといい、妹ちゃんのシーンといい、グログロでヤバいと思ったら監督はあのアレクサンドル・アジャさんでした。みんな大好き「ハイテンション」「ヒルズ・ハブ・アイズ」の人ですね。いやー、納得のグロさでした。
特に個性的な最期を迎えた妹ちゃんは本当に直視するのがキッツイぐらいのパッカンでした。劇場では観たくない。観たくないぞ。ホラー的に嫌な死に方ベスト5ぐらいに入りそうですよね……。

しかし中盤でそこまでの展開を見せてくれたこの映画も、後半がどうしてもぬるくなる。爆発シーンとかそっちに注力しちゃった?って感じで。
後半の見せ場は悪魔が戻ったおかげで縦横無尽に駆け巡る婆さんVSジャック・バウアーてな感じのタイマンバトルで、ホラー的な物を忘れてしまいます。ここまでの鏡の不気味さはどっかに行ってしまいまして、ザ・アメリカ映画! って感じで。

悪魔に関しても、婆さんの中に戻っちゃうよりも、鏡の中にいたほうがお前無敵じゃね? と思ったんですが、なんで戻りたかったんでしょうか。エシカーちゃんがお気に入り?
てっきり、鏡の中から出る手段がエシカーしかなくて、いったん入って自由になりたいのかと思ったんだけど、そんな描写もなく……。

建物の描写がすごくいいから残念です。序盤の見回り中のデパートの廃墟っぷりとか、鏡部屋とか、いい仕事してるんですよ。だからこそ惜しいなぁと思う後半の展開でした。

2もあるからもしかして続きで生かしてくれるのかな?と調べたら2は全然続きじゃない様子。監督も違うし。ははは、まぁそんなもんだよねー。

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