つぶらいん

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【映画】ハプニング/突如自ら死を選ぶ人々。異変の原因は何?

2017/01/23

突如世界で人々が自ら死を選ぶ、という謎の現象が起こるようになってしまいます。避難を指示された教師の主人公夫婦を描きます。

モンスターが襲いかかるわけでもなく、ただひたすらに死が蔓延するという状況に寒気がします。状況を読んで安全な場所を探す主人公たちですが、いったい何から逃げればいいのかがわかりません。

不可解さと、底知れない不安が魅力の作品です。

あらすじ

教師のエリオットは授業の途中、校長の元に招集されます。公園でバイオテロのようなものが起き、帰宅命令が出たのです。同僚のジュリアンから自分の母親のところへ一緒に避難することを提案され、妻のアルマと一緒に行くことにしました。ジュリアンは娘を連れており、妻は遅れて追いかけてくるとのこと。

先に出発した一向でしたが、四人を載せた満員の列車は途中で停止してしまいます。この先の区間のどことも連絡が取れなくなったというのです。

近くのレストランで途方に暮れる人々でしたが、テレビ放送で更なる被害の拡大を知り、みんな安全とされる場所に向かうために慌てて移動して行きます。車のないエリオットたちは、近くに住む夫婦に同乗させてもらえることになりました。ところが、ジュリアンは妻と連絡が取れないことを心配し、戻るというのです。娘をエリオットたちに託して彼は危険地域を目指すことに……。

ハプニング

2008年 アメリカ
監督:M・ナイト・シャマラン
出演:マーク・ウォールバーグ、ズーイー・デシャネル、ジョン・レグイザモ

ある日突然、前触れもなく人々が異常な行動を取り出すのが怖い。

冒頭から、かなり怖いです。こういうものは下手な幽霊とか殺人鬼よりもずっと恐ろしく感じます。
周囲の人々が一様に一時停止し、そして自殺し始めるというのが不気味すぎますね。冒頭の工事現場での落下のシーンも強烈。

人々の以上行動の原因が一体なんなのかが分からないため、人々はなんとなくの予測で次の行動を決めるしかありません。「それ」に触れてしまうと、本人の意思に関わらずできる方法で自ら死を選んでしまうのです。どんなに死にたくないと思っていたとしても、そうしてしまうのです。

さっきまでとなりにいた人たちが、急に変貌する唐突さと、それが差し迫ってくるという恐ろしさ。理不尽で不可解な大量の死に目を背けたくなります。

ド派手なホラー演出もそれはそれで面白いんですが、淡々と迫りくる恐怖感というものの異様さがこの作品の魅力でした。派手なことは起こらず、ドラマチックにもならず、日常の延長でこんなことが起きたら……と思わせる映画でした。

登場人物たちがくせもの揃い?

イライラしない系主人公のエリオットさんはいいとして、嫁がまずなんかこう、「お前何したいねん!」と言いたくなるタイプ。
ちょっと喧嘩しちゃってギスギスしてるふたりですが、エリオットさんは最近嫁の態度がよそよそしいのが気になるもよう。嫁は嫁で別の男から頻繁に連絡が来たりして、なにお前浮気?という疑惑がむくむく。
そんな状態を友達のジュリアンに話しちゃうから、ジュリアンさんも態度が露骨。いや、友達の嫁にアンタがギスギスしたら余計に拗れるじゃん? 娘託すくせにその態度なくない? と言いたくなるジュリアンさんの過剰対応。

しかしその嫁アルマも、事態が悪化して立ち往生すれば旦那に「早くどうするか決めて!」と自分はノープランで罵るし、お世話になった婆さんに「感じ悪い」とか言ってるし(変わった人だったけど)ちょっと問題ありだよね。

とまぁ、こんな感じの本編とはあんまり関係ない人間性の微妙さがチクチクする映画なんですよ。これ余計じゃないのか……?

しかしいいところもある! ジュリアンの娘のジェス!

こういう子どもを保護しつつ逃げる系の映画にありがちな、「子どものせいで事態が悪化」とか「子どもを守るためにピンチに」とかいう余計な演出がなかったのはとてもいいです。このお子さんがね、気丈にがんばってる感じが本当に好感が持てたんですよ。お父さんもお母さんももうダメなんじゃないかってずっと思いながら逃げるってほんとうに不安だと思うんです。つらそうにしてるけど、堪える姿にこちらがぐっときます。

子どもをピンチを招く道具にしない映画ってほんといいわー。

そしてこのジェスをずーっとアルマがちゃんと見てるんですよ。オッサンにあんな言われ方したのに、ちゃんと手を握って、常に気にかけてるっていう。嫁好感度低かったけど、ここでポイント急上昇です。

M・ナイト・シャマラン監督のホラー作品

世間的評価がめっちゃ低いみたいです(笑)。総じて映画は好みなので、観る前に「クソかも……」と思うよりは観て「クソだった」と言えばいいじゃない、というタイプです。

話の途中途中で真相を示唆するヒントもあり、主人公が科学教師として考察し答えを出します。そこらへんに納得がいくかどうかが評価の分かれ目という感じですね。

あ、わたしはこの映画は面白かったですよ!

ナイト・シャマラン監督の作品は苦手な物が多くて、イマイチわたしとは合わないんだなと思っていました。人に勧められて観たんですが、これはすごかったです。不条理な物を不条理なまま終わらせているというのがいいのかもしれません。作品の中ではけっこう異色な位置にあるんじゃないのかと思うんですがどうでしょうか。

普段のナイト・シャマラン監督の映画が好きじゃないことが多かったので、普段のが好きな人はつまんない可能性が高いのかも?

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