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【映画】サンシャイン2057/太陽を復活させ人類を救え! そこに立ちはだかるのは……?

2017/01/21

とにかく暗いSF映画です。地球を救う系映画ってもうちょっとヒーロー感があるものですが、各分野のプロが集まっている割に、みんなプレッシャーでなのかかなり重苦しいです。

わたしはかなり昔予告編でこの映画を知ったんですけど、そういう話だと思っていたら、いきなり別方向に舵を切ってきます。SFホラーが好きな人にもおすすめしたい!

宇宙って怖いとこだよね、というのを改めて感じさせてくれます。

あらすじ

2057年、太陽の活動が衰えたことにより、人類は滅亡の危機に瀕しています。それを打開するためにイカロス2号は核爆弾を積み出発ました。
イカロス2号が水星へと近づいたとき、消息を断っていたイカロス1号の救難信号をキャッチします。討論の末イカロス1号へと向かうことに決定したのですが、設定ミスのため機体が破損してしまいます。

地球を救うために旅立った8人の運命は……。

サンシャイン2057

2007年 イギリス
監督:ダニー・ボイル
出演:キリアン・マーフィー、ミシェール・ヨー、クリス・エヴァンス、真田広之

他の地球を救う系映画とは雰囲気が違う

これまでも様々な「地球を救う」系の映画が作られていますが、それらとの大きな違いは、全体を取り巻く重苦しさ。
酸素供給不足に陥った時に、真っ先に「3人減れば太陽までは到達できる」という話が出てきたりします。重大なミッションに関わる乗組員たちなので、みんな頭がいい。なので、シビアに聞こえる計算も優先順位をすぐに理解するのです。

そりゃ生きて帰れればそれが一番でしょう。でも彼らの中の優先順位でそれはそこまで高くないように感じました。
頭がいい人たちだからこそ、この任務に対するそれぞれの乗組員たちの重要度をはっきりと理解しているのです。その冷静さが観ててつらくなる要因でもあるんです。感情的にギャンギャンしたのって副船長だけじゃん……? メイスはここって時は一番冷静かつシビアな事言うしね。

スーパーヒーローの存在しない世界で、乗組員は各分野のプロですが、各々のできることを全うするしかない。そして、最重要事項を理解しているから、自分の存在の順位が理解でき、誰を、何を優先すべきかを判断できるのです。

地球を救う、というテーマの映画はどこか希望にあふれているものですが、この映画にその色はありません。明るい前向きさが薄く、任務の重圧が全員にのしかかってるようです。そこがまた新しい。

馴れ合いではなく、ミッション成功のための仲間

どこかドライな印象の関係性の乗組員たち。彼らの下す判断は、情よりもミッション成功です。
そもそもイカロス1号への接触も、乗組員たちの救助よりも任務をより確実にするためにも1個核爆弾あった方がいいよね、という結論からです。

主人公とぶつかることの多かったメイスは使命感が強くて、彼の判断は目の前の人命よりも任務です。そしてその範囲には自分も含まれています。彼の中での優先順位は明確です。イカロス1号から2号へと戻る際も、核爆弾投下のために一番必要なキャパに迷わず宇宙服を着せます。
酸素確保のための決断も、彼が一番腹をくくっていました。

印象的だったのは精神科医のサール。
冒頭から太陽光をガッツリ浴びるのにハマっている彼は、最後まで彼らしかったのが良かったです。

宇宙船のコンセプトが面白い

各分野のプロフェッショナルが乗る宇宙船ですが、その中もなかなか面白い作りです。
まず、酸素を作り出すために菜園があります。菜園がある限り、空気に関しての心配がないというすごい設備。そして、クルーたちの精神を癒すための「地球室」。地球の自然の映像をリアルに体感できる部屋です。宇宙で1年以上過ごすことになれば、人間はやはり耐えられなくなるものなのでしょうね。癒しの映像のリアル版。

なんと言ってもすごいのは展望室です。
そこでは太陽光をリアルに浴びることができます。もちろんフィルター的なものがかけられており、人間が耐えられるところで抑えて鑑賞するのです。弱っているとはいえ、やはり太陽。数パーセントで人間は限界。全開にしたら、一気に焼かれるぐらいの熱量があります。
精神科医のサールや船長のカネダが入っている姿が印象的ですね。イカロス1号でも強烈な使われ方をしていました。

その太陽光を遮るのが、傘の形をしたシールドです。これが太陽光を遮蔽して船体を守ります。太陽に向かわなければいけない彼らの生命線ともなる設備です。

地球を救う系の映画では、さまざまな宇宙船が作られてきましたが今回もなかなかユニークな船です。

予備知識なく観た人全員が思う「想像してた話と違う!」

人類を救うために重大なミッションへと旅立った乗組員たちが、トラブルに見舞われつつやり遂げる話……かと思ったらそうじゃなかった。この映画の評価が割れる原因が、おそらくはこの後半の展開でしょう。

イカロス1号の探索中に乗組員たちの写真が挟み込まれたりする演出は、最初はぎょっとします。怖い。
一気に不穏な空気になります。

全体的に重苦しく、希望のあるシーンがほとんどないこの映画のどんより感と、後半の展開はわたしはなかなか合っていると思いました。

廃墟系宇宙船繋がりでちょっと「イベント・ホライゾン」を思い出しました。

 

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