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【映画】感染/崩壊寸前の病院に運び込まれた異様な症状の患者。

2017/01/19

ぎりぎり運営で働く側も酷い状況になっている病院を舞台にしたホラー映画です。

世にも奇妙な物語の「急患」という作品を原案にしています。過失で患者を死なせてしまったことを発端にした混乱の一晩を描いていて、全員が心身ともに限界という状況でどんどん追い込まれていきます。

謎が多い展開なので、ぼーっと観てると意味わかんなくなっちゃうので注意。

あらすじ

経営難に陥り、混乱し始めている病院。人手も足りず、備品すら底をつき始めています。
医師の秋葉や婦長の塩崎は懸命に病院を維持しようとしていますが、それでも保たなくなってきています。

そんな中、火傷で入院していた重症患者が急変。処置中の過失で患者が死亡してしまいます。
本来ならば、事実を報告しなければならないところですが、病院の状況、自分たちの保身を考え隠すことを決めてしまう関係者たち。

その処理が一段落したところで、救急搬送で運ばれてきた患者が放置されているのを発見します。
その患者は未知の病原菌に冒されており、なんと全身が溶け出しているのです。見たこともない症状に医師たちは……?

監督・脚本:落合正幸
原案:君塚良一
出演:佐藤浩市、高嶋政伸、南果歩、木村多江、佐野史郎

冒頭から閉塞感たっぷりの余裕のない病院

みてるこっちが息が詰まるシーンの連続です。
ギリギリの状況の病院で、医師も看護婦もギスギスしています。

佐藤浩市演じる秋葉は、そんな病院でも何とかしようと必死です。お給料も出てないようで、その交渉窓口にもなっていて、現在の病院の責任者みたいな状態です。みんな限界を秋葉に訴えてくる感じ。大変すぎる。

外来患者の受付を止めたものの、入院患者も他所にうつせるような人は残っていません。

看護士たちも大勢辞めてしまったようで、残っている人で昼も夜も働きっぱなし。フラフラしながら患者を診ていたりします。

ギリギリの状況にさらにぶっ込まれる謎の病原菌に冒された患者

その患者がどういう状態だったのかは、それを見た医師たちの言葉の説明だけです。本体そのものがどのような状態なのかをガッツリ映すことはしません。ドロドロと溶けていく音だけが、その存在を示します。

その患者の痕跡はヘドロのような緑色で示されます。これが血の色よりもずっと不気味でキモチワルイ。赤だと惨劇の風味が上がりますが、緑だと不気味さが増殖します。

さっさと公的機関に通報すればいいのですが、先ほどの医療ミスの件があるため、そうはいきません。さらに同僚の赤井からこのウイルスを研究しよう、と持ちかけられます。

赤井に医療ミスを知られてしまったと思った秋葉たちは赤井に従うしかありません。

出てきた瞬間「お前が原因だろ!」と叫びたくなる佐野史郎こと赤井

いや、うん、だって佐野史郎じゃん……?

満を持して登場するやいなや、かなりむちゃくちゃな要求をする赤井医師。
あんなグチャドロの死体のウイルスを自分らだけで研究しようとか、むちゃくちゃです。どう見てもこの病院の設備じゃ無理よー。

そして常に青白い顔がまたあやしい。とてもあやしい。すごくあやしい。

医者より怖いのが星野真里演じるド新人不器用看護士

ホラー的展開は置いといて、こんなのいたら怖すぎるわ!というのが星野真里さん演じるド新人看護士。

火傷で意識のない重症患者の採血をするのに、勢いつけてブスッと注射器を突き立てる!

突き立てる!

何回も突き立てる!

……話が進んで混乱極まった状態ではなく、デフォルトのスタート地点です。

ざくざく刺された患者の腕にこっちは「ひいぃぃ!」。
先輩看護士に止められてもなお「わたしできます!」と主張するのです。オメー患者の腕見てみろよボケ、的に叱られて凹んでめそめそしてます。

……なんかホラー的な話より怖いですよこの人。
フツーの映画だったら、ネチネチ責め立てる先輩看護士は嫌ないじめっ子ですが、ここまでだとこっちも「ウン……あなた向いてないわ……」と肩を叩きたくなる。

なにげに豪華キャストな本作

主演に佐藤浩市な時点でかなり手堅くやってきたなーと思うのですよ。そして脇を固める人々もまた豪華!

ホラーでは初出演では?という高嶋政伸の熱演、すごいよ。超やな奴に仕上がっててさすがです。
んで、看護士たちも婦長の南果歩に木村多江、真木ようこ、星野真里。
さらに本筋にはあんまり関わらないけど、モロ師岡。
そんでもって謎の少年が須賀健太(まだちっちゃい!)。
病院内を徘徊して人々を翻弄する老婆に草村礼子。

すごすぎる。

特に草村礼子さん演じるおばあちゃんがまた不気味なんです。朗らかに惚けてらっしゃる役なんですが、朗らかに怖い行動をするのです。
鏡に向かってニコニコ話しかける姿がなかなかトラウマですし、要所要所の大事なところでひょいと登場してきます。なんだろうこの絶妙な配置は……。

わっけわかんねーよ! とはならないので大丈夫です。

ぼーっと見てると「あれどういうこと?」な部分が出てきちゃうので、じっくり見ときましょう。

とは言っても昨今の説明しない系ホラーとは違って、ヒントがちりばめられていますので、自分で解釈を組み立てるのは容易だと思います。

登場人物がみんな怪しすぎるのが難点ですが、群を抜いてあやしい佐野史郎さんがいるから大丈夫です(なにが)。

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