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【映画】オブリビオン/滅びた地球で任務を全うする男。

2016/12/12

トム・クルーズ主演のSF大作映画。

異星人から攻め込まれた後の地球を管理するために、制限された生活を送る主人公が、この世界の真実を知るお話。
主人公ジャックが地球を見回りする時の乗り物が自由度高すぎて浮遊感がすさまじい映像です。映画館で観ればよかったなーと後悔。せめてでかいテレビがあれば……。

あらすじ

60年前、地球は異星人スカヴに攻撃を受け侵略されてしまいます。戦いには勝利したものの、地球は人が済むことができない土地になってしまいました。人類は土星の衛星タイタンへ移住しています。
ジャックは、パートナーであるヴィクトリアとともに地球に残り、海から海水をくみ上げる装置を守っていました。装置の周辺には警備用のドローンが飛んでおり、ジャックの仕事はそれらの監視と修理。地上にはスカヴの残党が残っており、彼らによりドローンが攻撃受けるからです。

ジャックたちは任務のために記憶を抹消されています。しかしジャックは、眠るたびに、ある女性の夢ばかり繰り返し見ていました。消される前の記憶と思われますが、それを探る手がかりはどこにもありません。

任務の終了まであと2週間を切っていたある日、一隻の救命ボートが不時着します。そこには、何度も夢に現れたあの女性が乗っており、ジャックは彼女を助けようとするのですが……。

オブリビオン

2013年 アメリカ
監督:ジョセフ・コシンスキー
出演:トム・クルーズ、オルガキュリレンコ、モーガン・フリーマン

※ネタバレ注意!

序盤から微妙にジャックとすれ違ってるヴィクトリア

異星人との戦闘で人が住めなくなった地球に残る任務に就いているジャック。パートナーがいるとはいえ、かなり孤独な場所ではあります。ヴィクトリアはタイタンへと戻れることを心待ちにしていますが、ジャックは実は違いました。

地球に対し愛着を持ち、こっそり秘密基地みたいな場所を作っていたりします。廃墟で見つけたものを持ち帰ったり(規則違反)、彼は地球で暮らすことを夢見ています。
しかし、パートナーのヴィクトリアはそれをあまり理解していない様子。彼が持ち帰った花をあっさり捨てちゃう人だもんなぁ。規則とはいえ、もうちょっと心ある対応はできんのか、と。

毎晩夢に見る女性は一体誰なのか、記憶のないジャックにはそれが分かりません。任務の途中、その記憶の中の場所を見つけます。あまりにも現実感のある感覚に、これは自分の記憶だと確信するジャック。
そんなところに、その夢の中の女性、ジュリアが乗った船が墜落してくるのです。

ヴィクトリアが可哀想すぎるだろこれ!

最初っからジャックとラブイチャしまくってるヴィクトリアでしたが、この映画のヒロインが誰なのかは知っています。そして冒頭からとなりに彼女いるのに別の女の夢見まくるジャック。ああこれはヴィクトリアと拗れるパターンだわ……なんて思ってみてたんですが、拗れるより可哀想だった。ひでぇ。

ジュリアが登場してから、ジャックは気もそぞろ。ジュリアに心ぐらぐらしてるのが目に見えてるわけで、ピリピリしまくっているヴィクトリア。ウン、分かるけどでもせっかくの生存者なんだからもうちょっと優しくしてあげて……このままじゃあ好感度下がりまくるよ。

その上、ジャックはジュリアと勝手にフライトレコーダーを探しに行っちゃうし、心配してジャックを庇っていたヴィクトリアが見たのは、記憶をうっすら取り戻してジュリアと抱き合うジャックの姿。ああもう心はボロボロ。

ジュリアを連れ帰った夜の食事のシーンのピリピリ具合から、こっから三角関係に突入か?!と心配しましたが、あっさりとヴィクトリアを退場させる手腕には恐れ入りました。惨い。

後にフライトレコーダーでヴィクトリアがちょっとジャックに片思いしてるっぽい描写があって、報われなさがマックス。

ラストシーンで52のジャックが彼女の元に現れますが、声を大にして言いたい。ヴィクトリアはどうしたー?!!

自分の存在自体がどんどん覆る驚愕の展開。しかし、根底にあるのはラブストーリー。

ガッチガチのSF的な設定なんですけど、根っこはラブストーリーです。

生存者たちと合流し、本当の敵を倒すためにどうするか、となったときも手段はすでに呈示されています。つまり敵を倒すために試行錯誤する話ではなく、ひとりの男が愛する人と自分の人生を取り戻すお話なのです。

クローンとして産まれたジャックは、もとのジャックと同一なのか?という疑問はあります。しかし、彼女の記憶を失わず、指令に背いてまで自分だけの場所を作り上げるジャックの探究心は何度再生されても失われるものではなかったのかもしれません。
地球に置ける戦闘に大量投入されたジャックにそれがなかったわけではないと思います。その片鱗を持ちつつも、開花するまでは恐ろしく時間がかかったということなのでしょう。

SF映画あるあるの「映画館で見ればよかったー」な美しい風景

ジャックが見回りのために乗る飛行機的なものがすごくいい。気持ち良さそうだなーと思う反面、自分には無理、と思う設計です。
遊園地のアトラクションの乗り物からボロンと取れたみたいなフォルム。乗ったら中に浮いているみたいな感覚かなぁと想像します。

それに乗って飛び回る地球は、戦闘により廃墟と砂漠が続きます。自然が残る場所も少しだけあるようで、そこはジャックの秘密基地です。自力で作ったと思われる山小屋のような場所に、彼のコレクションが並んでいて、帰りたくなくなる気持ちがちょっとわかります。

空から眺める廃墟は、滅んだ地球しか知らないジャックには過去の歴史を感じる場所。そこに思い出はないはずなのに、不思議な愛着を持ってしまうのです。クローンとして再生される前の本体の記憶が影響しているのかもしれません。

ジャックが訪れる場所の風景は格別で、ドローンとの攻防のシーンも美しいしで、ビジュアルは最高でした。

壮大だけど分かりやすいストーリー

オチとか、隠されていた事実とか本体とのあれこれが意外とあっさり風味なのも、主題がジュリアとのラブなのでまぁいいかなと。
ラストシーンで、一緒に突入したのがリーダーだったのはちょっとウケた。「愛する人がいれば死も怖くないわ!」をサクッとスルーして奴らを滅ぼすのを見たいと語っていたリーダーを連れてくるってのは効いてたなー。モーガン・フリーマンはこういう役をやらせたら最高だな。

生存者たちともほとんど揉めずにあっさりと合流していたし、ヴィクトリアの最期とか、余計なぐだぐだをバッサリ省いています。
状況が壮大な割に、理解が簡単なのはそこに起因しているんでしょうね。

ところで、クローンてもっと他にもいるんじゃないの……?

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