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【映画】POVはもうマンネリ……なんて人に勧めたい。様々な可能性を探ったPOVくくりのオムニバス映画「V/H/S」シリーズ

2016/11/07

ホラーやSF映画ではすっかり定番になったPOV映画。臨場感のある映像が魅力で、まるでその当事者になったような感覚になるのが特徴です。

しかしこのPOV映画、最近ではすっかりマンネリ気味。そんな表記がどこにもないのに、観始めた映画がPOVだと「またかよ」と思ってしまうこともたびたびです。
というのもPOV映画が受けるようになってから、一気に粗製濫造敵な状況になってしまったからです。「またこのパターン?」なんて思うこともしばしば。

そんな人におすすめしたいのが、POVのホラー・オムニバス映画「V/H/S」シリーズです。

POVの可能性を模索した作品集

受け手側も見慣れてきて、手法に関しては目新しさもなくなり……と一過性の流行で終わりそうな気配がしていたPOV映画ですが、わたしはこの映画のシリーズに出会って「まだまだ広がれる!」と感じたのです。

3作目まで作られたこの映画は、POVくくりのオムニバス映画。新進気鋭の監督たちが参加する挑戦的な作品ばかりが集まっています。

特筆すべきは撮影するカメラの設定の多様さ。
POV映画の突っ込みどころの1番は「極限状態になってもなんで撮影してるんだよ」です。しかしこの映画は様々な手法で撮影しているのです。

メガネタイプのカメラ、パソコンのチャット映像、カメラ付きの義眼……などなど、シチュエーションにもこだわった作品がずらりです。

短編という特性が生かされ、長編で引っ張ると冗長になってしまいそうな題材も美味しく調理されています。
身も蓋もない言い方をすれば「ちょっとイマイチかも」な内容でも短編だとそこまで苦もなく見れます。で、観てみたら意外と楽しめたりして。

普段は選ばないタイプの映画も観てみたら案外楽しめるんだなという発見があります。

V/H/Sのオススメ作品

わたしのお気に入りは、2作目に収録されている「A RIDE IN THE PARK」です。
頭にカメラを付けてサイクリングを楽しんでいた主人公が、その途中でゾンビに襲われ自分もゾンビになってしまいます。ゾンビ視点で人を襲うというもの。コメディタッチな部分もありつつ、ガッツリグロです。
それだけならここまでお気に入り扱いではないんですが、短編として投げっぱなしにしないきっちりとした結末がいいです。

シンプルなものもあれば、作り込んだものもあります。
宗教団体へ密着取材にやってきたクルーが、教団の最後の日に立ち会うことになる同じく2作目の「SAFE HAVEN」は、POVでは定番の取材クルーの撮影話。定点カメラも使用した作り込んだ1作。

サスペンスタッチの「SECOND HONEYMOON」は、意外な結末にここまでの映像を改めて確認してしまう作品です。説明的な部分をかなり排除しているので、撮影していたカメラの外側で一体何が起きていたのか、自分で想像を巡らせるしかないかなり不親切設計な話なんですが、それがまた新鮮だったりもします。

短編だから良い!

短編には勢いがあります。冒険的な設定、ストーリー、結末であることが多く、スピード感が楽しい。ひとつ観終わるとすぐに次が見たくなります。この映画のインターバルで登場する人物たちとリンクするように、次から次へと再生してしまうのです。

マンネリになりつつあるPOV映画ですが、いくらでもアイデアはあるんだと思わせてくれるのが嬉しい。まだまだ広がる可能性があることがこの映画でわかります。

正直3作目だけがちょっと失速してしまっているのが残念ですが、2作目まではかなり楽しめるはず。

V/H/Sシリーズの記事はこちら

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