本が好きです。
読書好き、イコール勉強家、というイメージがあるようですが、その実体ってどうなんでしょう。
私の親は私が本を読んでいると「また本ばっかり……」とため息をつきます。いやがっているわけではないですが、勉強そっちのけで本ばっかりよんでいたので、娯楽扱いだったわけです。
なにしろ読む本もほぼホラーかミステリ、たまにSF。目に見えて何かの役に立つものでもなし。せめてもうちょといい話系だったら……みたいな思いもあったようです。
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読書はお勉強ですか?
以前職場で読書の話になったときのことです。
ある社員さんから「ホラー小説で何か役に立ったことある?」と尋ねられました。これは別に嫌みでもなく、話の流れでそうなったんですけど、
いや、ホラー小説が役に立ったら困るでしょう(笑)
私が見たり読んだりするのは
- 怨念たっぷりの女に呪い殺されたり
- 生きてるのか死んでるのか分からない殺人鬼に追い回されたり
- 原因不明のウイルスで人がばたばた死んでいったり
- 宇宙人にさらわれたり
- 正体不明の巨大生物にもりもり食べられたり
- 人そっくりに化けるエイリアンに乗っ取られたり
そんなんばっかりです。役に立ったら困る。
役に立つ物ってなに?
そういう観点で考えると、はっきりとこの役に立ってますよーというものって意外と少ないんじゃないでしょうか。
映画、音楽、小説、ゲーム、マンガ……この手の娯楽は何の役に立ちますか?
食事だって、べつに栄養補給ならものすごくおいしい物を作る必要がありますか? 高級食材でなくても生きていけます。
生きていく上で必要である、という観点で物を見ると、世界から楽しい物がなくなっていきます。
人はどうでもいいものに時間をかけ、他人には分からないところにこだわりを持つものだと思います。同好の士という存在はありますが、ありとあらゆる趣味、好みが完全に一致するということはありません。
私にとって大事な物が、あなたにとって必要とは限らないし、その逆もまた当然あるのです。
自分にとって価値があるかが大切なのでは
ホラーというと、そんな残酷なものみてどうするの? という扱いを受けがちです。
たいていこういう問いかけを投げてくる人というのは、否定的なんですよね。否定をする事を前提に「何が楽しいの、何の役に立つの」と訊いてくる。それに真面目に答えるほど私もこころが広くありませんので、さらりと流しています。
ホラーに限らず、人の好きなもの、夢中になっている物に対して否定する気満々で首を突っ込んでくる人がいます。本当に萎えるから止めてほしい。
どうして水を差すようなことをしたがるのか……。関係のないところで楽しくやっているのが気に入らないのでしょうか。
そんな無駄な! もったいない! あなたのために止めてあげてるのよ。
みたいなこと言われたことがあります。これに返す言葉は「うるせぇ黙れ」のみです。
下手の横好きという言葉があります。
だれしもプロになるためにやっていることではなかったりしますよね。楽器だったり、スポーツだったり、絵だったり。
私も絵や小説を書いて公開しているサイトも別に持っていたりします。それはプロデビューを夢見て……ということではまったくなく、本当に趣味。
そのためにそこそこのお値段の液晶ペンタブを買ったり、ソフトを買ったりしてたんですが、知人からは「そこまで本気でやる?」と言われたこともあります。
楽しいからこそ本気なんです
上手になったら自分が嬉しいです。上手くなったらもっと描きたい物をかけるようになります。
だから時間もお金も手間もかけてやる価値があるんです。
それがものすごく誰かに迷惑をかけているならともかく、そうではないなら自分が楽しい、夢中になれることをおおいにやればいいと思います。
この歳になってつくづく感じますけど、周りの意見とか、世間の常識とか、そいういうものって自分の判断の邪魔になることも多いんです。
続けていればよかった、と後悔するのは結局自分ですから。
自分の人生、自分で責任もってしっかり楽しんでいくのが一番!