子供の頃、いとこの家で沢山のホラー雑誌を読みました。
そこで出会ったのが伊藤潤二作品でした。他の追随を許さない強烈なインパクトのある絵。
子供だったので、そこで読んで終わりだったんですが、わたしは数年後、再会することになります。
それが「ダ・ヴィンチ」での特集です。
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幼き日の運命の出会いだった伊藤潤二作品
あの特徴的な絵で一発で「あ、あの漫画家さんだ!」とわかりました。
当時読んだのは富江シリーズの「雪山」と押切くんシリーズの一作。そして伊藤潤二作品ではなかなか珍しいガチガチの心霊漫画「許し」。
富江はあの一本では非常にわかりにくい展開なんですけど、その分不気味さが増していて、あのぶつ切りとも言える結末に「えええ!」となりつつもわたしの中にがっつりと爪痕を残していたのでした。
そこでの再会。燃え上がりました。
「伊藤潤二恐怖漫画コレクション」というシリーズで新旧作品がたっぷり読めるということで、毎月2冊ずつゆっくりと集めました。Amazonなんて便利なものを知らなかった(なかった?)ため、仙台の大きな本屋に行った時だけ買えたんです。
最高でした。
「雪山」の富江が一体なんなのかを初めて知り興奮しました。押切くんシリーズの不可解さに夢中になりました。
そんななか刊行されたのが「うずまき」です。リアルタイムで発売されるたびに買いました。すっごい面白かった。うずまきに襲われるってどういうことなん……?というツッコミはもはや野暮なレベルです。襲ってくるんですよ、うずまきが! 怖いよ!
「うずまき」以降ちょくちょく長編も描かれるようになりました。帯にやられたのが「ギョ!」です。「魚が歩いてきます」ですよ。もう買うしかない。読みたいじゃないか! 歩いてくるんですよ、魚が!
ここまでくればもう伊藤潤二大好きになっています。
個性的なキャラクター、先の読めないストーリー、エスカレートしまくる展開、他の追随を許さない独創性は本当に癖になります。
長編も面白いのですがやはり押したいのは短編です。
わたしが好きなのは「ご先祖様」「首吊り気球」「トンネル奇談」「うめく排水管」あたりですね。こんなのよく思いつくよな……。
過去作は今は文庫版になっています。Kindleで買い直そうか検討中……。「富江」は持っていないものも収録されているんですよね。迷う。