まぁアレですよ。プレデターを知っている人には今更説明不要ですし、知らない人でも普通に楽しめる映画です。
プレデター最高。
戦闘に長けたプロが集められ、プレデターと対峙する、ワックワクします。
プレデターの面白さって、狩られる側の人間もそれなりの戦闘力があるっていうところです。いざと鳴れば腹をくくった戦いを繰り広げるのが最高なんですよ。
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あらすじ
パラシュート付きで落下したのは場所不明なジャングル。主人公の他に8人が同じように落ちてきます。
全員がそれぞれ別の場所にいたところで同じように光を見、気がついたら落下していたと言います。
傭兵(主人公)、軍人、殺人鬼……などなど、基本は戦闘に特化したメンバーなのですが、一部疑問のある人選。何らかの目的で集められたと考えるものの、全員が置かれている状況をつかめません。手がかりを探して探索を開始した彼らが見たのは、地球ではありえない風景。
彼らは果たして状況を脱する事が出来るのでしょうか。
プレデターズ
2010年 アメリカ
監督:ニムロッド・アーントル
出演: エイドリアン・ブロディ、トファー・グレイス、ローレンス・フィッシュバーン
※ネタバレ注意
プレデターの過去作をふまえつつ、全く新しい展開で魅せる「プレデターズ」
主人公が一匹狼タイプの俺様。これをエイドリアン・ブロディが演じてるのがまた意外でした。
後半で例によって上半身脱ぎますが、なかなかのムキムキ。傭兵設定ですから当然な肉体ですけど、勝手にヒョロいイメージもってたので、なんかごめんなさいでした。ぶっきらぼうで素っ気ないけどタフに皆を引っ張って行くリーダーです。時に仲間を見捨てたり利用したりしますけど、なんだかんだで頼れる存在。
ダニー・トレホはもうちょっといい感じに活躍して欲しかったですね。早い退場で残念。連続殺人鬼の人は意外や意外、という活躍。異常者だったけど最後までナイフ1本でがんばってたっていう。偉い。ヤクザのひとは見せ場たっぷりで別格扱いでした。アメリカ映画に置ける日本人はどうしたってサムライ的ポジションに置かれるんですよね。あの中でひとりスーツでビシッとしてるのが妙にカッコよかったです。
8人しかいないんですけど、状況が変わるたびにどんどんやられるので、いっちゃなんだけどテンポがいいです。まどろっこしい事は抜きで、狩る側と狩られる側の攻防がシンプルに描かれているのが面白いんですよ。
そうそう、8人以外に生き残りさんが1名。キャラが濃い割にあっさりサヨナラですよ。お前何しに出てきたんだよ……。今回みたいな感じで、色んな人騙して物資を手に入れてたって事でしょうか。それにしても気づかないプレデター鈍すぎだろ。ツッコミどこが多いキャラでしたが、ヘンテコで面白かったのでいいです。
最後まで取っておいたあの医者が選ばれた理由に関しては、ちょっと納得がいかないんですよ。いや、連続殺人鬼ってことならあの囚人と被るし、プレデターに選ばれるほどの戦闘能力も全くもっていない。色々集めたにしたってちょっと人選が雑じゃね? とは思う。大いに楽しめる人を連れてくるでしょ、プレデターなら。
さらに、あの状況で急に行動に出ましたが、この星で生き残る力がないのにあんなことしてどうすんの? 状況と行動が一致しなくないか……? うーん……わざわざ最後まで引っ張る価値があるのか……というか余分に感じました。
この作品ではまた新たなタイプのプレデターが登場しています。
従来のタイプとは顔も違っています。前作までのプレデターはとらわれの身。別種族なのかな? そこらへんが今回は鍵になっています。
異星に連れて来られてしまった以上、帰りたいわけですよ。つまり宇宙船必須。そこでリーダーが考えたのが、捕まってる奴に手伝わせる、というけっこう無茶な策。マジかって感じです。
が、このパターンはアレですよ。AVPにおける「敵の敵は味方」理論でございます。おおここで同じ理屈で考えんのかい、と驚きました。
AVPほどに連携なんかはしませんが、ちゃあんと宇宙船を呼んで(?)くれたりと理解力の高い旧型プレデター。お前ちょっと良い奴なのか? だから新タイプに支配されちゃったとかいう話だったりして……。
だってなんかこの新タイプのプレデター、野性味があるというか、従来のほうより話通じなさそうだもん(いや、どっちもそうなんだけどさ)。
わたしとしてはいつもの方が好きですよ。ていうかあの顔に慣れてるから、新タイプの顔に超違和感なんです。こればっかりは慣れか……。
続編は失敗する? いやいやいや、やり方次第です。
映画における続編とは、「なんで続き作ったんだよ!」との戦いです。
その原因のひとつが、1作目の不必要な後追いだったりします。なんでも最初がインパクトがあるものです。その続編という時点で、すでにハードルがかなり高めに設定されてしまっているのに、変に1作目を踏襲すると痛い目に遭うのも当然なのです。
そもそもとして作品単体でそれが楽しめるものかどうか、冷静に判断しましょう。
すでに1作目の成功でそのすばらしい要素が目の前にあります。そこからなにをチョイスしてストーリーを作って行くのか、というところ。
プレデターズが面白いのは、続編というにはカケラ程度しか前作とのつながりが提示されないところです。
プレデターの存在と、その特性、武器など、彼らそのものに対してはもちろんその設定を受け継いでいます。が、そのストーリーは完全にオリジナルで、舞台自体がプレデターが用意した別の天体になっています。プレデターの凶暴な特性をそのまま生かした「狩り場」という分かりやすさ。プレデターの存在がその「ありそう」をしっかり補強してくれるのです。
展開は突飛だけど「プレデター」の続編としては「あり!」と言えるのがこの辺りなのです。
序盤で発見する自分たちと同じようにして連れて来られたと思われる死体にしても、あのお手製の罠にゾクゾクした人も多いんじゃないでしょうか。1作目でシュワちゃんが作っていた罠を思い出します。こんな感じで、わたしと同じく1作目を観ているひとも「おおアレみたいだ!」とニコニコするポイントがあるのですよ。
例えばこれにシュワちゃんとかダニー・グローバーが出演したとしてそれはそれで「違うっ……」て感じのものが出来上がっちゃうんじゃないかなって。エイリアンのリプリーはすごく希有な成功例なんです。
なので、ここで続編でシュワちゃん再登場となったら危険信号かなって勝手に思ってます。