イマドキのティーンエイジャーがキャーキャーわーわー言うホラー。
こんなに感情移入できないやつらもいねー、というぐらい撮影担当がうざいので、そこは覚悟して観ましょう。
面白いPOVをいろいろ観てきたとこでのこれは正直きつかったです。うーん、いまいち。
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あらすじ
過去に事故が起きて死者が出た演劇を再演することになったハイスクールの演劇科(演劇部?)の生徒たち。
フットボール部のリースは主演に抜擢されるものの、緊張のためかセリフが上手く出てきません。
同じフットボール部のライアンにそそのかされ、ライアンの彼女の深夜学校に忍び込んで舞台セットを壊そうとします。
が、そこに同じ演劇部のファイファーがあらわれます。彼女を宥めつつ外に出ようとするのですが、壊れていたはずの外に出るドアが開かなくなってしまいます。他のドアも窓も鍵を開けても開きません。
出口を探して校内を探索していると、テレビで20年前の事故のニュースと事故の映像が流れています。その事故で死亡した生徒、チャーリーがこの現象を起こしているらしいのですが……。
ネタバレしてます。ご注意!
あまりにも感情移入できない登場人物たち
始まってすぐ、確実に全員が思うのは「こっから1時間以上この馬鹿がギャンギャン言うのを観るのか……?」です。
POV映画では大事なカメラマンがアメフト部のライアン。5分も立たないうちに「クソウザい」という感想を持つでしょう。そして深夜の学校に付いてくるチアガールの彼女も程度が同じです。
主人公のリースは比較的真面目っぽいのに、なんでこれと仲良くしてるのか……。
アメリカのティーンエイジャーってこれがスタンダードなんですかね。大丈夫かよアメリカ。ドラマとかでもアメリカの勝ち組体育会系ってこんなんばっかだよね……。
若いうちは真面目はクソ馬鹿にされる文化はわからんでもないけど、程度低すぎて観てるのが辛い。
こんなにも登場人物たちに同情心の湧かない映画ってなかなかないですね!
例によってひとりまたひとりと襲われるんですが(4人しかいないんだけどね)、やっちまえーとしか思えない冷徹な心を呼び覚ます映画です。
正直ライアンとその彼女に関してはかなりとばっちり感があるんですけど、消えて欲しいキャラだったので、ほんと、まっっっっっったく、同情しない(笑)。
気を取り直して中身の話
20年前にチャーリーという少年が、劇中絞首刑にされる場面で舞台装置が誤作動(?)し亡くなってしまいます。その舞台劇を再演するっていうなかなか度胸のある高校。
そのチャーリーというのは、もともと執行人の方の役だったところ、主演が当日欠席のため急遽代役として立ち、そこで事故に遭ってしまいます。
POVでの定番「なんでずーっと撮影してんの?」という疑問は、今回電気が付かないっていう状況なので、ライトのため、という大義名分がくっついてきます。
まぁそれでも撮影いらなくね? というのはあるんですけどね。
ツッコミどこは色々あるんですが、笑っちゃうのが後半の警報機のシーン。
警報機ならして警察を呼ぶ、っていうのはいいんですよ。外部との連絡手段がないわけですからね。
ですけど「警報が止まってるから警察が来た!」って降りてくのはちょっと甘いって。
警察が幽霊をどうこうできるわけないんだし。
あれだけなんでもありな感じで出てきてるチャーリーなんだから、警報機停めるぐらいするでしょう。緊急事態だからしょうがないのかなぁ。
んで、あげく「君を守る」なんて言っときながら外に出る時に手すら引いてあげないダメなリース。最後は自己犠牲心を出した感じですけど、いきなりですよね、さすがに。さっきまであんなに怯えてたじゃないかキミは。
チャーリーが出てくるための要素が結局のところドタキャンした父親じゃなくて、息子の方っていうのは復讐としてはなかなか高度ですよね。お前の大事なものを奪ってやるー的な。
ラストのあのファイファーの家のシーンで、学校じゃなくてもチャーリーは出てくるってのを証明してるので、そんなのリースの家に言ってオヤジもろともやってしまえば良かったんじゃないのでしょうか。ライアン馬鹿だけどマジとばっちりですよ。
すげー馬鹿だから同情しないけど。
最高にとばっちりなのはファイファーの家に踏み込んだ警察の人か。
ああやって2人を守るってことは、ファイファーはチャーリーとの子どもなのかな? 年齢が合わないですけど……。それとも洗脳教育ってことなのか。
日本版制作スタッフもなんか適当?
度定番ティーンエイジャーホラーなので、まぁ目新しいなにかがあるわけでなし、話のタネ程度に観る感じでしょうか。ジャケットになっているのはライアンの彼女なんですが、このこ別になんの鍵も握っていませんし、ひとっつも役に立たないので、こっちとしては「なんで?」というところ。
たぶん、リースじゃあイマイチぱっとしないとか、ホラーだから女子が良いじゃね?ぐらいの感じでしょう。
タイトルですら、原題の「Gallows」(絞首台)からまさかの「死霊高校」ですからね。日本版スタッフ酷いわ……。
えーっととりあえず、2回目観る必要性を感じない映画でした。
低予算ということでしたが、そういう問題じゃないです。
これを観るなら昼寝した方が良いと思います。おすすめしませーん!