昔小栗旬が主演でドラマ化(スペシャルドラマ?)されたのをちらっと見たことがありました。途中までみてたんですが、家族にチャンネル権を奪われさらっと変えられて最後まで観れなかった思い出。
数ヶ月前にKindleでセールをしていた時に購入していたのです。
普段はこういうタイプの本は手に取ることはあまりありません。Kindleセールがきっかけで購入しました。良書に出会うきっかけにもなるんですよ、セールって。電子書籍だと場所も取らないから読まないままサヨウナラってこともなくていいんですよね。
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小説の形式を持った自己啓発本
てっきり、ぎっちり自己啓発本だと思っていたんです。
ドラマでガネーシャが出てきたので、なんかこう、ガネーシャが著者に変わって語るみたいな本だと思ってました。ぎっちり小説仕立てで驚きました。そして、その小説がまた面白い!
ストーリーは、ひとり暮らしの主人公の元に突然現れた象の神様、ガネーシャの与える課題を主人公が学び、自分が進む道を考えるという感じ。少々出来過ぎでは? と感じる部分はありますが、根っこは自己啓発本ですから当然です。
どこにでもいそうな若手サラリーマン、という感じの主人公で感情移入がしやすいです。
いや、主人公がどうこうというよりも、ガネーシャがいいキャラすぎてそっちが面白くなります。いい事言うのに全然ダメなオッサンみたいな神様で、主人公とも喧嘩しつつも仲がいいみたいな状態。関西弁の語り口もテンポが良くて読みやすい一因ですね。
読み終わる頃には「うちにもガネーシャこないかな……」なんて思っちゃうぐらいチャーミングな同居人でした。
するする読みやすい文章なのと、噛み砕いたガネーシャの言葉、そして読み手の代理のようにガネーシャにツッコミを入れる主人公とが合わさって、読み終わる頃には自分もやれる気がしてくる。いや、やってみようと行動し始めること請け合いです。
この本の特徴と、ポイント
この本のすごいところは、作中でも触れられていますが、様々な本で言われていることを、順序立てて噛み砕いて実行しやすいように話してくれているというところです。
そして、それらの本を読んだ後に一時的に出てくるやる気と、その後結局続かなくて何も変わらない人生になるところまでをカバーしているのです。そうなってしまわないために、ガネーシャが語る後半は何気ないようでとても大事なところだと感じました。
本を読んで何か変わった気がして、でも結局何も続かなくて……なんてことは誰しも通る道です。
この主人公なんて、自分を変えたいとインドにまで行って、結局何も変わらなかった。自分が特別なことをしようとしていても、一時しのぎの決意なんてそんなもので、自分で何かを掴まないと行けないんだな、とじんわりとした汗が出てきます。
ある種の人間にはかなり痛いとこ衝かれる部分もあるんですが、不思議と嫌味がなく、素直に自分を振り返ることができます。これもガネーシャの魅力でしょうか。
続編もあるし、ドラマDVD化されてました
続編もあるようなので、そちらも読んでみたいです。
ベストセラーにはベストセラーになるだけの魅力があるのですね。食わず嫌い、反省です。面白かった!
ちょうど、色々と探ってるところだったので、今読んで本当に良かったと思いました。
テレビドラマでは古田新太さんがガネーシャを演じていらっしゃってて、妙にハマってたんですよね。DVDも出てるみたいなのでツタヤで探してみよう。