ミニマリスト、という言葉はわたしも知っています。
しかしそのあまりにも色々なものが削ぎ落とされ、最適化したスタイルは「いいなぁ」と思う部分はあってもなかなか真似できるものではありません。特にわたしのような物量で攻めるオタクにはかなり遠い世界です。
そんなわたしがなぜこの本を手に取ったのかと言うと、「趣味にはスペースを割きたいけどそれ以外は圧縮したい」というのが本音だからです。
著者のルールと実例を交えたこの本はとても分かりやすく、その分「ここまではむり」「あ、これはいいかも」というのが自分でも取捨選択しやすいです。もっというと、これはあくまでも自分の例だとし、読んだ人それぞれにルールを見つけましょうよ、という話のようです。
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必要十分の定義
「必要十分」というのは、これ以上増えると余計だし、これ以上少ないと足りない、という状態のことです。
※「必要十分生活」より引用
と本の中で定義されています。
必要十分という量も個人差があるので、著者の話をそのまま実行、というのはハードルが高いです。
ここに書かれているように、自分なりのルールが明確に持てると生活ががらりと変わる気がしますね。
実例を参考に自分を振り返る
わたしのなかで目から鱗だったのが、「買いだめ」に対するスタンス。
簡単に書くと、買いだめをしていた物を使い切る前に、もっといい物に出会いそちらに乗り換え、結局買いだめをしていたものを捨てることになる、というところです。
わたしは予備を持っておかないと不安なタイプ。
さらに管理がずさんだから、買ってあるのを忘れてさらに買い足してしまうこともざらです。そして新しい方から使ってしまい、古いものは封も開けずにダメにしてしまったり。なんともだらしのないはなしです。
それに今はコンビニもありますから、差し迫って何かがなくて大変! ということは少なくなりました。旅行だって、手ぶらで行ってもそこまで困らないぐらいにお店はあります。
予備というのは「安心」という心の平穏のために買っているのかもしれません。
というふうに、著者のたっくさんのスタンスややり方、考え方に触れることで、自分の生活を見直すきっかけになります。
ここまでストイックにやれるかというと、難しいことも沢山あります。
でも、この本を読んで、自分の物量押しの部屋を眺めると、やはりちょっと考えるようになります。
この中で無意識で実戦していたのが「音楽はデジタルで管理する」ということ。
うちにはCDプレイヤーがありません。なので家にいる限り、CDを聴く、ということはありません。なので、購入したCDを1度パソコンに取り込んでしまえば、CDを手に取ることもありませんでした。
ここ数年、新しいCDを買うのもiTunesを利用しています。
おかげで、わたしの部屋からCDは消えています。
逆に、本に関してはそこまでデジタル化されていない部分があります。こればっかりは趣味なのでいたしかたないところです。
自分にとっての「必要十分生活」を考える
人によって参考にできる部分とそうでない部分は多々ありますが、人のルールを知るのは面白いですね。
会社でも恐ろしくデスクがきれいな人もいれば、すっごい乱雑な人もいます。でもどちらもきっちり自分ルールがあったりして、きっちり管理されていたりするんですよね。
こういう本のコツは、すべてを真に受けずに、自分が取り入れたい部分だけ取り入れること。そして、自分にはどのラインが快適なのかを見極めることが必要なのではないでしょうか。
タイトル通り、自分にとっての「必要十分生活」を探るのが大事ですね。